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【無料法律相談(面談相談)のご案内】交通事故の示談交渉なら
交通事故の示談交渉なら
交通事故で被害を受けた方が、相手方の保険会社から賠償金の提示をされたら、すぐにハンコを押してはいけません。まずは、不利な示談をしてしまわないように、交通事故の基本知識を押さえておきましょう。
保険会社の提案する賠償内容は、多くの場合において、弁護士から見ると、不十分な提案であると言えます。
少しでも知識がある事で、不利な示談をする事を避けることが出来ます。弁護士へ法律相談をする事をお勧めしますが、ここでは、基本的な交通事故の知識を押さえておきましょう。
交通事故における補償の対象
交通事故における損害の主な項目は以下のとおりです。保険会社から示談の提案があった場合に、以下の項目があるか、確認してみることをお勧めします。
治療関係費 | 治療費、付添費、交通費、入院雑費などです。 |
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休業損害 | 症状固定日までの間、事故により休業を余儀なくされたことによる損害のことです。 |
入通院慰謝料 | 入院期間・通院期間の長さによって慰謝料額が算定されるのが一般的です。保険会社からの提示額と裁判基準には通常大きな隔たりがあります。 |
後遺症慰謝料 | 後遺症等級により異なります。保険会社からの提示額と裁判基準には通常大きな隔たりがあります。 |
後遺症遺失利益 | 後遺症を負い、労働能力が喪失することによる将来の減収分を損害として請求します。保険会社からの提示額と裁判基準には通常大きな隔たりがあります。 |
弁護士費用 | 訴訟になった場合、通常、損害の10%が弁護士費用として認められます。 |
遅延損害金 | 訴訟になった場合、事故日から支払済みまでの間、損害に対して年5%の割合の金員が通常認められます。 |
入通院慰謝料【チェックポイント】
ほぼ全ての保険会社が提示してくる入通院慰謝料は、裁判になった場合に裁判所が判断の基準とする「赤本基準」よりも大幅に下回る金額が提示されています。
自賠責の基準は、おおよそ、8600円×通院日数となる事が多いですが、この金額やこの金額に近い金額で提示してくるケースが多く見られます。
しかし、そうした場合に、示談書にサインしては行けません。自賠責基準で賠償の提示をしている場合、任意保険会社は1円も負担していない事と同じです。
⇒そのため、弁護士が代理人となって請求する、訴訟を提起すると、大幅に金額がアップする可能性があります。
別表Ⅰ 別表Ⅱ以外の場合
別表Ⅱ 他覚所見のないむち打ち症、軽い打撲、軽い挫創等に使用
(別表Ⅱは別表Ⅰよりも少し安い金額となりますが、自賠責基準よりは大幅に高いです)
後遺症慰謝料
後遺症の認定を受けても、保険会社は、通常、十分な慰謝料額を提示してきません。裁判基準による後遺症の慰謝料は、以下のとおりです。これらの金額に近い数字が提示されているか、まず確認してみることをお勧めします。
第1級 | 2800万円 |
---|---|
第2級 | 2370万円 |
第3級 | 1990万円 |
第4級 | 1670万円 |
第5級 | 1400万円 |
第6級 | 1180万円 |
第7級 | 1000万円 |
第8級 | 830万円 |
第9級 | 690万円 |
第10級 | 550万円 |
第11級 | 420万円 |
第12級 | 290万円 |
第13級 | 180万円 |
第14級 | 110万円 |
【チェックポイント】金額はこれより低くなっていませんか
交通事故の場合、通常は自賠責保険に入っていますので、後遺障害認定がされていれば、何級なのかは容易に分かる仕組みになっています。
保険会社から提示されている後遺障害慰謝料は、上記の表の金額になっていますか?多くの保険会社は、上記の表の7割、8割といった金額を提示する事が多いです。裁判になれば、上記の金額又はそれに近い金額が認められる事がほとんどですので、サインをしてはいけません。
後遺症遺失利益
後遺症の認定を受けても、保険会社は、通常、後遺症遺失利益について、十分な賠償額を提示しません。
後遺症遺失利益は、以下の計算式で算出するのが一般的です。
(式)基礎収入額×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数※1(例)症状固定時の年齢が50歳で年収500万円のサラリーマンが傷害を負い第9級の後遺症により労働能力が35%低下した場合
500万円×0.35×11.2741※2=1972万9675円
※1 労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数については、左記の資料集をご覧下さい。
※2 50歳から67歳までの就労可能期間17年のライプニッツ係数
※2020年4月1日以降に発生した事故については、法定利率が5%→3%に変更となった事に伴い、ライプニッツ係数が異なります。
労働能力喪失率は以下のとおりです。
第1級 | 100% |
---|---|
第2級 | 100% |
第3級 | 100% |
第4級 | 92% |
第5級 | 79% |
第6級 | 67% |
第7級 | 56% |
第8級 | 45% |
第9級 | 35% |
第10級 | 27% |
第11級 | 20% |
第12級 | 14% |
第13級 | 9% |
第14級 | 5% |
【チェックポイント】ひどいケースは提示されていないことも!
金額として、最も大きな違いが出てくるのは、この「後遺障害逸失利益」です。ひどいケースでは、提示すらされていないケースもあります。
提示されていたとしても、弁護士から見て、十分な金額である事はほぼ皆無です。後遺障害認定がされている場合は、弁護士が代理人となって交渉をしたり訴訟をしたりすると、大幅に違う金額になります。
何百万円単位で異なるケースは珍しくなく、何千万円単位で異なるケースすらあります。後遺障害が認定されているケースは、弁護士費用の負担を考えても、まず、弁護士を付けた方が取得できる賠償金は大きくなるはずです。
資料集
・入通院慰謝料に関する表
傷害慰謝料については、原則として入通院期間を基礎として別表Ⅰを使用します。
むち打ち症で他覚症状がない場合は別表Ⅱを使用します。この場合、慰謝料算定のための通院期間は、その期間を限度として、実治療日数の3倍程度を目安とします。
交通事故に関するQ&A
よくあるご質問に答えたものです。こちらをご覧下さい。